本講座は、天草スマートカレッジの防災講座用に作成したものですが、一般の人たちがスマホを活用した防災の取り組みについてご参考にして頂くためにウェブ上のオープン講座とさせていただきます。(なお、このページで参考資料としていくつかの動画を使用していますが、通信量が大きいため通信料金が気になる方は動画は見ずに、テキストと画像のみをご参照ください。)
【本講座の目的】
災害が発生した時、スマホを活用して身の安全を守り、お互いにたすけあっ て対応するための学習です。
1、いったい災害の何が問題なのか?
日本の国では、毎年のように甚大災害が発生していますが、特に警戒すべきは、南海トラフ大地震の発生による甚大災害にどう備えるかです。
政府は、2019年に今後30年以内に東日本大震災以上の規模の南海トラフ大地震が発生する確率が70%から80%になったことを有識者会議の結果、発表しました。
このことは、過去に被災された方は、その状況がどれほど恐ろしいことか分かりますが、しかし、甚大災害を経験したことがない方は、いったいどうなるのか実感として分かりません。
しかし、私たちは災害に対しては、私たちは常に最悪の事態を想定して備えることが重要です。なぜなら、結局大災害から身を守るのは自己責任なのですから。
では、最悪の事態とはどういう状態なのでしょうか?
【最悪の事態を想定すると】
①命の危険
②家屋の倒壊
③土地、建物、財産を失う
④日常生活が困難になる
以上のことを理解するために、実際の映像をご覧いただきたいと思いますので、下の動画をクリック (タップ) してご覧ください。
この映像から、生々しい現場の状況が分かりますが、防災無線では「最大6メートルの津波が予想されます」とアナウンスしていますが、実際に来たのは15メートルの津波でした。予想の3倍を超える津波の発生に、撮影現場の志津川高校にいた人たちも最初は笑い声さえあったのがやがて悲鳴へと変わっていきます。
2、被災者の生の声
被災地の南三陸町では多くの方々が被災されましたが、この時は、天草から被災者を励ますための「真心の手紙運動」で集まった天草中の人たちの手紙を被災地の各所にお届けしたのですが、旭ヶ丘コミュニティセンターで避難所生活をしておられた3人の方に、直接被災された当時の様子を、取材協力の同意を得て撮った映像がありますので、ここをクリック (タップ) してご覧ください。
南三陸町で被災した人たちのお話をきいて強く感じたのは、来るはずがないという妙な安心感でした。それは、昭和35年にチリ津波が発生して被災した経験から、毎年のように津波を想定した避難訓練を町を上げてやっていため、佐々木米子さんが言われたようにうちは大丈夫、うちが被災したら志津川町は全滅だからと高台に家があったので安心しておられたのでした。
ところが、東日本大震災で発生した津波はチリ津波の3倍の高さの15mの津波でした。
当時、このような大災害が発生するとは誰も予想せず、実際に自分の家も、志津川も壊滅状態になったのでした。
3、南海トラフ大地震に備える
2019年の政府地震調査研究本部が、今後30年以内に南海トラフ発生の可能性が70%から80%になったと発表しました。
この発表を受けて、NHKが急遽制作したN2019年の政府地震調査研究本部が、今後30年以内に南海トラフ発生の可能性が70%から80%になったと発表しました。
するとどのような状況になるのか、それを分かりやすく解説した、NHKが制作した【NHKスペシャル】「 もしも南海トラフ巨大地震が発生したら?シミュレーションCGとドラマで解説」を、こちらをクリック (タップ)してご覧ください。
この映像の解説で、「臨時情報が出たときに、どう対応するかをあらかじめ考えておくことが大切」と語っていますが、まさにその通りで、最悪の事態に備えてさえいれば、いざ大災害が発生しても、冷静に対応できます。
4、天草で過去に発生した大津波
天草の人たちが南海トラフ大地震級の大災害が発生した時、とても参考になる資料があります。1792年5月21日に肥前国島原で発生した雲仙岳の大噴火による、実際の天草の被害についての情報です。
この調査は、東日本大震災発生後、他人事ではないと大矢野町で郷土史家の水野敏行さん(当時上天草市老人クラブ会長)が、独自に調査したものです。それは、大矢野町の有明海沿岸の集落が消滅して、昔から残っている口頭伝承による津波の被害状況をあらためて調べたものでした。 下の動画をクリック (タップ) しげご覧ください。
かつて天草で30m級の大津波が発生した事実を知れば、南海トラフなんて遠いところの話で天草は大丈夫などと油断はできません。しっかりと備えておくに越したことはありません。
防災に役立つアプリのご紹介
小さな災害から大災害に至るまで、自分の命は自分で守るのが基本です。
そのために必要なのが、災害発生の予想と状況を判断するための正しい情報を得ることです。
そして、もう1つは、災害の状況から自らの命の危険や家屋の倒壊にかかわると判断した時、いかにして自分の身を守るかです。
この2つを満たしてくれるよりよい道具が、スマホです。スマホで、災害の状況を的確に把握して、避難所への移動や、自分をたすけてくれる人たちとの連絡をスムーズに行ってくれるスマホを活用して、安心、安全な防災対策にお役立てください。
防災に役立つスマホアプリについては、別のページでご紹介しますので、こちらをクリック(タップ)してください。